ビタミンDを多く摂取すべき本当の理由
暖かく晴れた気候であったとしても、ビタミンDの欠乏は驚くほど一般的に見られます。私たち人類の推定40%がビタミンDの欠乏状態にあり、意外と知られていないことから、健康の専門家は、しばしばこれを“音なき流行”と呼ぶほど。大きな健康上の問題につながる危険性が、ここに潜んでいるのです。
ビタミンD欠乏症の徴候
ビタミンD欠乏症といっても、症状が漠然としていることから、これに気づかないことはよくあります。
- ブレイン・フォグ(脳のモヤモヤとした状態)と思考困難
- うつ病または意欲の低下
- 筋力の低下
- 説明のつかない疲労
- 全体的な骨や関節の痛み
ビタミンD欠乏症は、症状が睡眠不足、過労、ストレス、または老化によって引き起こされたと誤って判断されるため、しばしば見逃されるものです。
さらにビタミンD欠乏症は長期的に影響を及ぼすものであり、だからこそ、毎日十分に栄養を摂取することが重要なのです。
例えば、『Anticancer Research』に掲載された研究によれば、高レベルのビタミンDを有する乳がん患者は、ビタミンDの値が低い女性と比較して、がんに打ち勝つ確率が2倍高いことが報告されています。
時間の経過とともに、ビタミンD欠乏症は以下の原因となります:
ビタミンD生成に必要なものとは?
体が日光に晒されビタミンDを生成するには、太陽光が肌に直接当たる必要があります。
だからこそ、北半球に住む人々は冬にはビタミンD効率的に作ることができません。太陽の角度によってはビタミンDの生成が阻害されるということですね。
もしあなたが、通勤や日当たりの良い事務所での日光にのみビタミンD生成の機会を依存しているのであれば…早期老化まっしぐらかもしれません。
というのも、ガラスが紫外線B(UBV)放射をブロックするからです。これは、太陽光線の一部で、ビタミンDの産生を刺激する大事なものです。一方で、ガラスはUVAを透過させ、皮膚を損傷する危険性があります。
適切な日光の量とは?
ビタミンDを作るためには、外出は欠かせません。理想的には、太陽が頭の真上に輝く時間帯に、直接、腕、足、胴体に日光を浴びるべきです。
ほとんどの人は(夏であれば)ビタミンDを作るのに15〜20分の直射日光を必要とします。日光をあまりにも多く浴びても、メリットはありません。人の体は1日に限られた量のビタミンDしか生成できないからです。
学誌『 Science of the Total Environment』に掲載された、ある研究では、暖かく晴れた気候であるスペインにて、ビタミンDを1,000 IUにするために必要な時間が評価されました。
研究者らは、夏に、体の皮膚の25%が露出し、日焼け止めが使用されていないと仮定すると、10分の日中の太陽で1000 IUを作ることができることを発見。しかし、日焼け(および炎症)のリスクにさらされることなく、外に29分以上居続けることはできませんでした。
ほとんどの人は、日中の時間を屋内で過ごし、屋外では完全に服で体を覆ったり、日焼け止めを使用するため、ビタミンD欠乏症が非常に多い理由は簡単に説明がつきます。
ビタミンDを補うことは賢明な選択肢です。ビタミンDを定期的に摂取することで、季節、気候、肌の状態、ビタミンDを生成する時間などに関する“なんとなくの対策”に別れを告げることができるのです。
ビタミンDを適切に補う方法
ライフスタイルや住んでいる場所によっては、ビタミンDを補うことで、ある種の健康を確保することは非常に重要です。
しかし、ビタミンDサプリメントには注意点があります…体がビタミンDを吸収するように気をつけましょう。これの吸収力を強化する3つの方法をご紹介します。
1. 健康な脂肪とともにビタミンDを摂取すべし:ビタミンDは脂溶性という性質を持っているので、ナッツ、アボカド、またはココナッツオイルでそれを摂取すれば、吸収が促進されます。
2. プロバイオティクスで消化を最適化すべし:健康な腸で、あなたが食べたものからしっかりと栄養素が摂取されるようにしましょう。
3. ミネラル豊富な野菜とともにビタミンDを摂取すべし:私たちの体は、ビタミンDを使用可能な状態に変えるために、マグネシウムを必要とします。ホウレンソウやオオムギといった野菜は、このミネラルの理想的な摂取源です。
ビタミンDの1日当たりの推奨摂取量(RDA)は、成人1日当たりで400IUですが、多くの保健医療関係の専門家は、これがあまりにも低く、ビタミンDの値が影響を持つのには不十分だと考えています。最適なビタミンDとしては、1日に1000〜2000IUのサプリメントを選ぶのがいいでしょう。